旅人との時間

私のお仕事ブログで何回も書いたフェルデンクライスのワークショップ、昨日無事終わった。
参加者は今までで一番少なかったけど、とてもいい感じのワークショップだった。
ご参加いただいた方々、どうもありがとうございました!
講師のOさんは宮城県在住で、新潟にはそれほど縁はない。ワークショップ前日に新潟入りして、夕方のお店の予約時間まで数時間あったので、本町の×横インで私はこんなことをいろいろ聞いていた。
行きたい場所ありますか?
地酒屋とか行きたいですか?
ホテルから下町界隈歩きもできますよ?
古町通りってのがあって、面白い店もポツポツありますよ。
私、一旦家に帰って、(飲むために)車を置いて来たいので、Oさん、好きに歩いてもらっててもいいですよ。
(お招きしているのに、何と言う言い草だ!)
Oさん
「う~ん、何にも考えていないんだよね。信濃川を歩きたいなあ。」
私、新潟市の地図を見せる。
「ここがさっき話した関屋分水です。私の家は分水の近くです。」
「そこから、ずーっと信濃川に沿って歩けるの?」
「歩けますが1時間くらいかかると思います。」
「じゃあ、Yさんの家まで車に一緒に乗っていって、私をそこで下ろしてよ。
そこから、その(東堀)のお店まで歩いていくから。」
というわけで、家に到着。ここでOさんを下ろして、はい、じゃあまた後でというのも、おいおいだと思う私。
「Oさんがいらっしゃることを全く想定していないので、部屋は埃だらけですが、コーヒーでも飲みますか?」
「そう?埃は気にしないの、私。じゃあ、コーヒーでももらおうかな」
というわけで、Oさん我が家に来訪。濃すぎるコーヒーをお出しする。すみません・・・。
ゲストを歩かせて、自分だけバスで街に行くのはあまりにもだろうと思う私。
「じゃあ、私も一緒に歩きます」
「あっ、そう。それがいいかもね。」
というわけで、Oさんとやすらぎ堤を東堀前通5番町まで歩く。
やっぱり小一時間かかったけど、話しながら歩いていたので、そんなかかった感じもなかった。
いやあ、初めて家から東堀5番町まで歩きました!普通の市民はそんなに歩きません!!
次の日のワークショップの始まりに、Oさんは信濃川を歩いたときの信濃川の様子をちょっとお話してた。
私が全然見ていないところを見ていてビックリする。話していたのに、いろいろ観察していたんだなあ。
さすが、フェルデンクライスプラクティショナー!(いや、自分もなんですが・・・)
今日、ライター・石井ゆかりさん主催の「筋トレ」10周年感謝企画「星織-hoshiori2010」に行ってきた。先日も行ったんだけど、もう一度行きたくなって、夕方出かけた。
平日の夕方でお客さんは私の他に誰もいなかった。居心地のいい空間にすっかりくつろいで、2階でゆっくりして1階に下りたら、石井さんご本人がいらっしゃった!!土、日はいらっしゃることは知っていたけど、今日お会いできるとは全然期待していなかったのでびっくり。
この前は日曜日に行ったので、そのときも石井さんはそこに普通にいらっしゃったので、少しお話もさせていただけたんだけど、後から「こんなことは言わなければよかった。」と思うこともあったので、そんな気持ちも含めてちょっとお話させてもらった。
まあ、そんな話は置いておいて、上記の新潟の人でないOさんと信濃川を歩いた話をした。
ワークショップのときにOさんが信濃川の流れについてのコメントをした話をしたら、
「私も信濃川沿いは歩いたけど・・・・。へぇ~、やっぱりその方は「動き」を見ているんですね。」と言うようなことを石井さんが口にした。
私との短い会話から、こんな言葉が口からこぼれてくる。この感覚の鋭さが「石井ゆかり」さんなんだと感じた瞬間だった。
石井さんも新潟島を一周まではしないけど、かなり(数時間)歩いたことがあるという。重い荷物をリュックに入れていたこともあり、最後は歩きすぎて具合が悪くなったとも言っていた。石井さんは文章からも見た目からも体育会ではなさそうな雰囲気が漂っているが、実は案外体育会系の血が混ざっているのか?普通の新潟市民はそんなことはめったにしないだろうという行為だ、こちらも。高いビルから新潟中心部をみたときに、新潟は「島」になっていることを知り、島をやってやる!(記憶が間違っていたらごめんなさい)と思ったそうだ。やっぱり隠れ体育会系?
旅人と一緒に自分の土地を歩くということは、とても刺激的な体験になりうるし、地元の人にとって旅人の視線は自分の街に違う方向から光を当てるようなものだ。
石井さんのブログを読んでいる人たちは、新潟市って案外素敵そうな街だと想像するだろう。新潟市民の私にとっては、こんなふうにあの通りを表現しちゃうのか、あの通りでこんなものを見つけるのかと思う。
石井さんの感じた新潟も確かに新潟だし、北光社が無くなって大和ももうすぐ閉店になり、古町はこの先一体どうなっちゃうんだろうと思う新潟もある。
でも、こんなふうに旅人の話を聞くと、何だか違うあり方もありそうだなあとも感じる。
光をどこから当てるかで、見える場所と影になる場所がある。
日常という時間の光の角度、非日常の旅人の光の角度、どちらが映す「新潟」も新潟だ。
その土地の生活者にとって、日常の視点は切り離せないものではあるけれど、たまに普段しないことをしてみたりすることも楽しそうだよねと気づかせてくれた、旅人達との時間だった。
石井さん主催の写真展は5月4日まで開催中。
石井さんのホームページはこちら→筋トレ
ブログはこちら→石井NP日記
とってもオススメします。おそらく県外からこられる方も多いと思われる写真展。新潟市民はこのチャンスにぜひ!
石井さんのブログ面白いです(既にすごい数の読者がいるブログ)。
石井さんの本もオススメです!!

新潟市ですか?この写真は!って写真です。
文章はいうまでもなく素敵。

お話として読んでとても面白かったです。

旅人との時間」への4件のフィードバック

  1. himegorou

    SECRET: 0
    PASS: eaa0d8768beee054748bdb642fc1313e
    >「・・・やっぱりその方は「動き」を見ているんですね。」
    うーん、やっぱり石井ゆかりさんは素敵ですね。
    こういう会話、大好きです。
    なんだろう、「感覚がわかる言葉」というか書き方で
    読むと頭や気持ちの奥の方でしずかに響く感じがあるんです(意味不明???[絵文字:v-12])
    ご本人に2度もお会いになられたなんて、うらやましいです~!

    返信
  2. A子

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    himegorouさま
    そうそう、ご本人に運よくまたお会いできましたぁ~。
    それというのもhimegorouさんからブログをご紹介いただいたからです!!
    どこで誰と誰がどうつながるかわかんないですね。
    そんな話を石井さんにお話したら、
    「私の周りもそんなことばっかりで、もうあんまり驚かなくなりました。」
    みたいなことをおっしゃっていました。
    今回での新潟の蔵織という古い家屋での写真展開催も、そんな感じらしいです。
    ホント、どこかのお家に遊びに来ている感じなんですよ。2階の窓のところにある手すりが低くて、そこに座ってみると、かって在った東堀(今はただの道路)の水辺をここの家人は手すりにもたれながら眺めていたのね・・・と当時の様子が偲ばれるお家なんです。
    その窓辺の端の壁にもちょこっと写真が飾ってあったりします。ギャラリーでやる写真展とは、きっと雰囲気が全然違うものになっているのだと思います。
    お約束のブツは、本日投函しますね。

    返信
  3. ぷくいっち

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    石井さんの{ここのリンク貼ってある}ブログ記事も読んできたよ
     そりゃぁ~、もぉ~、アセアセしちゃうくらい嬉しいねぇ^^v 目に浮かぶよだわ
    石井さんの「わくらば」の話も おもろいね
    今度また来新されたら一緒にいこっと♪

    返信
  4. A子

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    そうそう、びっくらしました。久々のバクバクでした。
    このGW、なかなか面白かったです。
    石井さんの本もいいよ!

    返信

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