私の住んでいる集合住宅には庭があり、そこに梅の木が3本ある。2本は大きな木で、そのうちの1本は白梅で、今がちょうど見頃になっている。
普段はいつも車を使うために、梅の木の脇を通り過ぎてしまうけど、今日はバスで街に出かけたので、帰ってきたときに、白梅に目が行った。ちょうどいい頃だなあと近づいてみると、4、5羽の小鳥が花の蜜を一生懸命吸っている。近づくと彼らはメジロだった。あっちに行ったりこっちに行ったりで忙しく梅の花を飛び回っている。
結構近づいているのに、蜜を吸うのに夢中なのか、逃げる気配も無い。
奥の方に見えるのは、メジロでなさそうで、ずーっと静かに見ていたら、どうやらシジュウカラのようだった。野鳥に詳しくないけど、頬が白かったので・・・。
そんなして、しばらくたたずんでいたら、鳥達の声が耳に入ってきた。大きな声ではないけれど、あちらこちらから聞こえてきた。声の種類も2、3種類あった。聞こえてくると、彼らはいろいろおしゃべりしているような感じだった。蜜を吸うのがうれしくて、楽しいらしい(と思われる)。鳴き声は短いけど途切れることがない。
それらの声は、私がそこに行く前から、ずーっと聞こえていた音だったはずだ。でも、私にその音が聞こえてきたのは、ちょっとたたずんでからで、聴こうと思ってきたわけではなく、鳥達と一緒にいたら自然に耳に入ってきた。
聞こえてくると、この音がどうしてそれまであまり聞こえなかったのが不思議だった。そこにあった鳥の声の世界はとてもにぎやかだった。
そしたら、ちょっと世界がシフトした。たたずめばそこに違う世界もある。意識が無ければ何も見えないし、聞こえないことをまた実感した。
梅にメジロとシジュウカラ
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