時間があったので、本屋さんに入り、つらつらと背表紙を眺め、タイトルに引かれたものを手に取り、少し読んでみて買った本に最近はまった。
須賀敦子という名前も初めて聞いた。白水Uブックスという新書で、須賀敦子コレクションとして5冊発行されている。
既に故人となっているらしい筆者は、イタリアとの縁が深い。
私はイタリアには言ったことがないけれど、彼女の本を読んでいると、当時の土地や時代の息遣いが感じられる。筆者および周りの人々がそこに生きている。
こーいう本、好きだなあ。読んでいると、そこに連れて行かれちゃう。イタリアに行ってみたくなった。
「ミラノ 霧の風景」の解説の大庭みな子さんは、「・・・須賀さんのミラノは旅行者の目に映るミラノではなく、その中に浮かび上がるものは、その中に生きた人の感性であり、人生であり、歌声でもあるので、読む人はそこからイタリアのすべてを何となく嗅ぎ取ることが出来るので、つぎつぎと読みつづけてゆく。」と締めくくっている。
そうそう、次々と読みたくなり、東京で1冊購入した後、新潟でも1冊買ってしまった。